BLUE

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小さいときに
初めて海に行って驚いたのは

その青さだった。





なんでこんなに青いの?と
隣にある大きな手に話しかけた。



その人は深く温かな声で
教えてくれた。




「空の色が、海に映っているからだよ」





じゃあ、この青い色は
空と一緒なんだね、と

私は空に触れているつもりで



何度も 何度も



水をすくいあげていた。









それから
私は大人になって
またこの場所へ戻ってきた。


いつか、あの人が話してくれた
地平線までこんなに青が広がっている訳を
思い出しながら。




あの時は気づけなかった。




何度も 何度も


すくい上げていたものには
何の色もついていなかったこと。




何度も 何度も


その中に潜っても
底に青の色なんか
どこにもなかったこと。



ねぇ、あなたが教えてくれた
その青が空の色を写していると
言った言葉には


もっと違う意味があったんだね。




青い空がどこまでも続いていなければ
それが映るものさえ、青には染められない。



いつもこんなに
まっすぐな空の青さでいたら
この大地を覆い隠すほどの透明な何かさえ
ちゃんと自分を写す鏡になること。





だから、いつもまっすぐな青でいること。





いつも海が深く愛に満ちたような青で
堂々としていられるのは
空の青があるからなんだよね。


あなたが私にまっすぐで
正しい青を分けてくれたのと同じこと。







ねぇ もう、その大きい手は握れない。








だけどね

海を見るたびに私は私に誇りをもって、
空を見上げたらあなたの愛を感じるの。




いつかね

あなたのように
この空のように
どこまででも青くまっすぐで


あたしのように
この海のように
透明を青く染められて
輝かせることができるように




ねぇ 頑張るよ








おとうさん。










また、あの頃と同じように


何度も 何度も



水をすくいあげた。




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